えごた湯@中野区

思わず、深くととのいました

銭湯お遍路79湯

”えこだ”ちゃうんのん?ってなるけどそれは練馬で、中野は本来の”えごた”らしい。

不快感でサウナが嫌いになっていた頃、銭湯の宮造りなんかの外観と、中島盛夫や丸山清人のペンキ絵の違いを鑑賞しつつ温冷交代浴を楽しんでいた。銭湯に行くと、完璧に熟睡できることも理由。

しかし、ととのいを知ってからサウナ命。お風呂はどうでもいい。サウナと水風呂のスペックをチェックすると、やはりいい銭湯サウナは少ない。なかなか銭湯に行けなくなり、銭湯お遍路の苦難が始まる。

ここは銭湯デザイナーの第一人者、今井健太郎氏が手掛けたほぼ最新の銭湯。数えてみたら今井氏の銭湯に行ったのは11軒目だった。銭湯に行く動機になっている。

今井氏以外でもカッコよくて素敵な銭湯はたくさんあるが、やはり物語を聞くと行ってみたくなる。

この銭湯は「GEO銭湯」がコンセプト。ジオつまり地球とか土地。地下という立地を活かし、地球の内部を表現したらしい。土色のタイルがそういう意味やったんかって感じ。少しインパクトに欠けた感じだけど、ライティングはいつものように素晴らしかった。

全て井戸水を機械で軟水化している水を使っている。実は、パイプがカルシウムなんかで詰まりやすいので、軟水にする方が経営的にも良くて一石二鳥。炭酸泉と白湯、ジェットバス、それに個人的に必須の電気風呂があった。

さて、いちばん重要なサウナ。

今どき珍しい、110度の昭和ストロングサウナ。ロウリュなしのカラッカラ。一応、大きなガス・ストーブの上にステンレスの鍋がある。水が沸いているようだけど、110度の飽和水蒸気量には全く足らん。

でも大丈夫。すでに私はプロサウナー(笑)ですから。
どんな条件でも、ととのってみせます。

カラカラのサウナの場合、サウナ学会の研究によりますと4回目でやっと深部体温が38度になります。普通に3セッションやってもととのうのは難しい。

そのために、まず水風呂で水通し。血流を体内に集め深部体温を上げ、少しでも長くいれるように体を冷やします。と言ってもさっと浸かるだけで十分です。

110度のロウリュできる施設なら、5分で十分ですが、カラカラですから10分ほど必要です。まぶたや鼻の中が痛くなります。まさに我慢大会です。

しかし、痛みには快楽ホルモンです。ある意味ふわっとととのいそうになります。私は何故苦行のマラソンをやっていたのか。それは、実は気持ちいい瞬間があるからです。

そして、15度の軟水の水風呂。軟水の水質はなめらかで気持ちいい。カラカラサウナ110度に対しては少しぬるいので、いつもより少し長く入ります。夏場は14度じゃないと、キリッと感はない。

結果。一回目から普段より深くととのいました!

2セッション目はサウナ12分。これも深くととのいました。

サ室のBGMはジャズでジョン・コルトレーンが掛かっていた。音符を敷き詰めたような、せわしないシーツ・オブ・サウンドはないわ。イライラする。世界一の奏者だけど、今じゃない。

まぶたの痛さや、残り少ない髪の毛への影響を考え2セッションだけにしておきました。それでも、3日ほどまぶたが痛かった。

たくさんの種類のビールが用意されていたけど(生もあった)、迷わずスーパードライの缶を注文。350mLで230円、これは安くて申し訳ない。

女将も素晴らしかった。意外にも普段より深くととのえたので、なにも問題なし。

銭湯580円、サウナ300円(大小タオル付き)シャンプー石鹸無料。ドライヤーは小銭が必要。

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